ゆき。

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No.5

―冬晴れ―




ずっと降っていた雪はやみ、綺麗な青空が広がっていた。
みんな、雪がやんでスッキリした気分になっているだろうが、僕は違った。
晴れになるといつも憂鬱になる。何故だろう?

眩しく光り続ける太陽に照らされる。僕は咄嗟に目を瞑る。
こんなにも眩しかっただろうか?
部屋のカーテンを閉め、ベッドに潜る。

――――ドンドンドンドンドン

ドアを叩く音が聞こえ、ドアを開けると、そこには母がいた。
嗚呼、また母の説教か。
もう聞きなれてしまった。何時ものことになってしまった。
僕が不登校になってから、ずっとこう。
もう生きる気力も失った僕は、母の言葉を聞き流し、部屋のドアを施錠する。

「もうやだ。いっその事死んでしまいたい。」

と思った夜が何度あったか。
何度も死にたいと願ってもそれが叶う程の勇気もない。





『今度こそ』


end 2024/01/05

1/5/2024, 11:04:53 AM