6歳のときにもらったあのCD.
モーツァルトの曲が入ってる。
ピアノの先生がくれたあのCD.
あのね、あれが無いといけない時があるんだけど、
物凄く呼吸が苦しい時とか、不調の波が治まらなくてずっとひどい時。
最初は良かったけど、だんだんと、聴いているうちに、
あれは不調の時の音楽だからって、身構えてしまうようになって。
もっと強く病を意識してしまったり、死を意識してしまう。
だから、あまり好きじゃなかった。
だけど、やっぱり不調の時にはあのCDだって頭に植え付けられてしまったから、
やっぱり聴いてしまうよね。
そうしてまた、ひどい時が不定期で来ると、必死にそのCDを探すの。
あれが無いと、たぶん駄目だって、被害妄想してしまう。
それくらい洗脳に近い信頼がある。
最近、また体調がひどくなった時。
やっぱりあのCDを探し始めたよ、必死になって。
わざわざ古いラジカセを持ってきて、あれ?流れない!なんて騒ぎながら、
吐きそうなくせに、必死になって埃をとって、処置をほどこして。
やっと流れたときにはさっきまで感じもしなかった吐き気が戻ってくる。
なんだよ、と思いながらまた不調に戻ってベッドに倒れ込む。
まったく良くなる気配もないし、やっぱり強く病を意識してしまうし、
死を意識してしまうし、不調の時の音楽だって思ってしまう。
でも、やっぱり消そうと動くけどどこか安心していて。
結局、しんどい時には、今までにしんどかったときのことを思い出して
しまうけど結果安心するあのCDを聴いてホッとしているんだ。
これこそ、年季の良さかもしれないね。苦味も甘味も経験したその先に、
本当の家族みたいなあったかさがある。
そんなCDがあるんだよ。
珍しく素直に綴ってみたんだ、リアルをね。
8/17/2023, 4:10:45 PM