ミキミヤ

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ペンを持ち、便箋に向き合う。便箋の色は、君のイメージカラーの黄色。便箋には、君が好きだと言っていたヒマワリの花が描かれている。
先日のライブのことを考えて、あの曲のサビ前の表情良かったな、とか、バラード曲の歌声が伸びやかで最高だったな、とか、あの曲のダンスパート今回もキレキレでかっこよかったな、とか、思い出しながら、ペンを走らせる。
俺がいつも見ているのは、ステージ上でスポットライトに照らされる君。始めて君と出会った時も、君はステージの上にいた。君は一際輝いて、美しい歌姫だった。
ライブの席から君を見つめるだけでは、SNSのコメントで感想を伝えるだけでは、君への想いはおさまらない。だから俺は、こうして手紙を書いている。

君にとって、俺は大勢のファンの1人に過ぎないだろう。別にそれでいい。ただ、世にたくさんいるアイドルの中で、君が俺にとってたった1人の特別な存在だと言うことを伝えたいから、書いている。

俺は、自らの言葉で、自らの字で、丁寧に、愛情を込めて、言葉を綴る。
ただひとりの君へ。

1/20/2025, 8:05:57 AM