スナエ

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 夜夜中。珍しく、恋人が覚醒した。
「どうしたんだ?」
「いつも、同じ夢を見るんだ」と、彼女は言う。
 暗黒の学生時代のことを夢に見ることが多いらしい。
「起きると、もう学生じゃない事実に安心する。それに、今は、君が隣にいるし」
 俺の腕を抱き締めて、もう一度眠りについた。
 その様子に満足しながら、恋人の長い黒髪をすく。

1/21/2024, 10:08:09 AM