三神狐

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「あ」
 今、屋上で何かが動いた。
 "何か"は分からなかったが、その正体が無性に気になり、自然と足が階段へと向かった。
 
 踊り場の大きな窓から屋上を見る。
 チラリ、とまた動く。
 白い、何か柔らかいもの。ふと頭によぎったイメージは、頭上には金の輪っか、背中には大きな白い翼を携えた……
 いや、と首を振る。
 そんなもの屋上に、この世に実在するはずがない。
 そう考えながら階段を駆け上った。

 屋上。
 そこに"何か"はすでに無く、
 代わりに一枚の白い羽が、ふわりと揺れていた。

10/25/2025, 1:28:01 PM