樽沢

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「どうしてアンタはいつもそうなの!?」

ヒステリックな言葉に、何も思わないわけじゃない。
私を殺したいわけじゃないだろうに、私の心を殺す言葉をどうして平気で吐けるのだろうか。

布団を頭まで被って、深呼吸をする。

暫くすれば、ほら、夢の中だ。

「どうしてアンタはいつもそうなの!?」

夢の中でさえ吠えるこの女。
私は思い切り平手打ちする。
1発、2発、3発…無我夢中で殴った。

「私の言うことさえ聞いてればいいのよ!!」

まだ吠える口を黙らせようと今度は手を握りしめた。
1発、2発、3発…後どれだけ殴ればこの女は黙るのだろうか。

ピピピピ…と遠くで音がする。
あぁ、そろそろ目を覚まさなくちゃいけない…

「私はアンタのためを思って…っ!」

あぁ、夢が醒める前に、

「うるさいなぁ」

いつの間にか握られた金属バットを女に向かって振り下ろす。
1発、2発、3発…

あぁ、夢が醒める前に、しっかりと殺しておかないと。

3/20/2024, 2:32:33 PM