千秋

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『ブランコ』

「もっと高く、もっと高く!」
空に向かって、大きく突き上げた右足。後退する感覚と前進するブランコのバランスに日常の普遍性を感じる。空は果てしなく遠くにあるのだと薄々感じながらも、あのスカイブルーの青を、この足で蹴り上げたい衝動に駆られる。ブランコは、日常から抜け出したい少女のとっておきの遊び相手だ。
「キーンコーン‥」
今日も空は掴めなかったけれども、『あした』の空が見えた気がした。

2/1/2024, 10:15:32 PM