恋人が死んで以来なんだかツイていない。
注文した荷物が輸送しているトラックごとダメになるし。
買い物帰りにマイバッグごとひったくりに会うし。
挙げ句、郵便配達してもらったばかりの絶景スポットで有名場所のペアチケットを封筒から出す際破ってはいけない所をピンポイントで破ってしまった。
ほんとどうしてだと毎日俺は苛ついてばかりいる。
もう直接ヤろう。そう決心した夜入念に準備してから眠ると死んだ恋人が出てきた。
「ねぇ、お願いもうやめて。考え直して。」
「どうして君がそんなことを言うんだ。君は被害者だ。君は何も悪くないのにアイツは君を殺したんだぞ。」
俺は悲しげな彼女を抱きしめた。愛しい彼女の苦しみを少しでも分かちあいたかった。きっと優しい彼女はアイツの事を同情しているんだろう。
「大丈夫だよ。確かに注文した毒薬や、購入したばかりの包丁や、自殺に見せかけようとした計画とか振り出しに戻ってばかりだけど、次こそ必ずアイツを地獄に落とすから。」
俺の言葉に彼女の白い頬に涙を流れた。
ああ、どうして笑ってくれないんだ。
〈どうして〉
1/14/2024, 11:15:55 PM