りんたろう

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これからも、ずっと

朝6時。
最近は、この時間に目が覚める。
薄明るい外の光がカーテンの隙間から差して、
静まり返っていた街に、人や動物たちの息づかいが聞こえ始める。

急いで起きなくてもいい、この時間帯が好きだ。
少し眠いカラダに無理強いせず、
布団の中のぬくもりを感じたまま、
今日一日のこと、昨日のこと、少し先のことに思いを馳せられるのは、実に貴重だ。

一日が始まる前に、こんなに静かでフラットな気持ちになれるのは、私が幸せだからなのかもしれない。

もう一年になる。
ごくありふれた出会いではあったが、会話が心地よく、
自然と笑顔になれる彼女との恋愛は、
仕事を覚え、夢に見切りをつけ、
日々の生活をルーチンワークとして
これからも、ずっと続けていくんだと思い始めていた自分にとって、優しい彩りを添えてくれた。

…と、隣で寝ていた彼女がもぞもぞと動く。

私が起きると、だいたい彼女も数分もせずに起きてくる。

「起こしちゃったかな?ごめんね」

「ううん、大丈夫。最近、このくらい時間に目が覚めるんだ。なんか、まだ起きなくていいこの時間にゆっくりできるの、ちょっと好きなの」

この生活が続くといいなと思う。
これからも、ずっと。

4/9/2023, 9:26:41 AM