空が泣く
空が泣く…いきなり空の擬人化からの比喩って
厨二か?とあいつなら笑うはず
危険な誘いに 走り出す人達
変わらない毎日に しがみつく人達
わけ わからずTV(ネット)ただ騒さくひびく
昨日のニュースなんて 誰も欲しがらない
行くあてなく ただ漂う
壁の中の ジプシーたちよ
激しい雨が 俺を洗う
激しい風が 俺を運ぶ
激しいビートが 俺に叫ぶ
何もかも変わり始める
1983年 初秋
私は、まさにこの曲の中にいた
ふつふつと、こみ上げる想い
ラジオから流れるこの曲に
故郷を出る決心をした
祖母は何もかも分かっていた
そして、ひと言
「行って来い」そう言った
まさに、反抗期だった
何時まで思春期は、そうして18の春に
故郷を出た 離れていても私のことが分かるような 輝ける場所を見つけたい その日まで帰らない そう思っていたが、年の差60年の祖母は待っていてくれなかった
私は、自分の未熟さを嘆き
激しい雨に打たれた
「神様、どうして私の 大切な人を次から次に連れて行くのですか?」
私は、こんなことならと
激しい雨に身を任せ
「神様、どうかこのまま 私も流して行って下さい 家族のところまで」
そう言って泣いた
涙が分からないように
雨の中で泣いた
激しい雨 私の心の 空も泣いていた
そんな私の隣に立つ人がいた
傘も差し出さず ただ私の横に立っていた
そして、言った言葉が
「激しい雨がって歌みたいやけど 知ってる?」 だった
そして、雨に打たれながら歌い始めた
なかなか、上手かった
つられて私も歌ったら
「下手やなぁ」と笑った
私も知らずに笑っていた
「笑えたら、もう大丈夫や、笑ってる方がええで」そう言って笑った
あれから、30数年側にいる、あいつ
「私の、空が泣いてる日に、見つけてくれてありがとう」
令和6年9月16日
心幸
9/16/2024, 4:50:29 PM