会社での研修のため
学生の頃に住んでいた街に
久しぶりに訪れた
研修を終え、宿泊先に行くため
車を走らせた
道の先に寮のある坂道に
さしかかり 「あっ ここは」
と急に 車を道の端に停めた瞬間
「君と歩いた道」の思い出が
蘇ってきた
学生の頃に、付き合っていた
彼女は 医療系の短大に通っており
寮に入っていたため 門限があり
休みの日は、私のアパートから
彼女の寮まで、二人で急ぎ足で歩く
のが日課となっていて 歩きながら
話す たわいのない会話を楽しんで
いた
お互いが、就職先を決めて 卒業式を
終え地元に帰る前の日も いつも
通り彼女を寮まで送りながら
相変わらず たわいのない話しをして
いたが、寮に近づくとお互いの言葉
数が減りそのまま寮に着いた
寮よりアパートに戻りながら
スマホで 今後も連絡とり合えば
良いかと伝えたい言葉は まだ
先で良いやって思っていた
でも、お互いの就職先が離れていた
こともあり二人の距離は徐々に
離れていき 彼女からの連絡は
途絶えた
「君と歩いた道」の傍らで
もう一度 彼女とこの坂道を歩き
伝えられなかった言葉を伝えられたら
彼女との関係は どうなったのだろう
と思いながら「君と歩いた道」を
後にした。
#君と歩いた道
6/8/2025, 9:00:17 PM