次郎

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私は、夏の大きい雲を見ると、
あの日を思い出す。

貴方が、病室の窓から外を眺めている景色にあった大きい夏雲。

私は、その夏雲を見ている貴方の横顔に胸が締め付けられる思いだった。
いつまで、この横顔を見ていられるだろうか。
貴方は、その景色に何を思っているのだろうか。
貴方の気持ちを知りたくても、知れないもどかしさに胸が痛んで泣きたい毎日だった。

でも、あの日に選んだ貴方の思いは、正解だったと思ってる。
貴方が、病室から眺めていた目線の先にある思いは本当はずっと帰りたいだったでしょう?


人生に正解なんてものは無いけれど、
あの日だけは、間違って居なかったと思ってる。

だって、
夏の大きい雲を見る度に、
あの日の貴方の嬉しそうに笑った顔を思い出せるのだから。

10/1/2024, 3:29:36 PM