瀬尾はやみ

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友だちの思い出

最近できた友だちと出会ったのはインターネットのなかだった。
わたしはその友人の描く絵に惚れ、友人はわたしの書く話が好きだと言ってくれた。

 ネット上だけのやりとりで半年くらい経ったころ、お互いに好きなアニメがテーマパークとコラボすることになって一緒に遊ぼうとなった。
 
待ち合わせをした駅で友人を見つけたとき、その場から逃げたくなるような不安に襲われた。友人はとてもおしゃれで、もし同じ教室にいたら絶対に話さないタイプの人間だった。話が続かなかったらどうしよう、退屈な思いさせたら嫌だな。なにを話したらいいか分からなかった。
 対面で話をするということはネットでは分からなかった部分が見えてくる。その人の話し方とか、外での振る舞い方とか。それはわたしも同じで、相手がわたしを知れば知るほど幻滅される可能性が高くなるということだ。
 
 緊張しながら過ごしていたが、解散するころにはすっかり打ち解けていた。夜7時くらいの解散だったが、帰りたくないと思ったほどだ。会うことができて本当に良かった。
 わたし達は価値観、好きな音楽、映画、アニメ作品、どれをとっても似ていて、話が尽きることはなかった。唯一似ていないのは服装だけだった。

 きっと街中で会ってもわたし達は仲良くならなかっただろう。だけど話をすることでこんなにも分かり合える人間がいることが嬉しく感動した。人は見かけによらないし、話をすることは大事なんだと経験することができた。これが、わたしの友だちの思い出だ。
 
 友人は今度の休みにも会う約束をしている。早く約束の日にならないかな。

7/6/2023, 1:30:16 PM