俺の家で幼なじみ殿と勉強会。
英語が壊滅的にできない幼なじみ殿はこの前のテストで大赤点を取ってしまい、追試の前に俺に泣きついてきた。
幼なじみ殿の英語の出来なさはわかっているつもりだったが……まあ、なんというか、俺の想像をゆうに超えていた。
「これはわかるか? “Sunrise”」
「すんりせ!」
「……サンライズな。意味は日の出。
これならわかるだろ。“Future”」
「ふつれ!」
「……フューチャーだ。未来っつー意味。
全部ローマ字読みしてどうすんだよ」
「だってー……英語なんて使わなくても生きていけるしー、今は翻訳アプリっていう便利なものがあるんだもーん……」
机に頬をぺったりくっつけてシャーペンを転がしている幼なじみ殿には学びの意欲が全くと言っていいほど、ない。
「おい、起きろ。追試どうすんだよ」
「え? んー……なんとかなるなる!」
いい笑顔でそう言い放つ幼なじみ殿に俺はダメだこりゃ。と心の中で匙を投げるのだった。
5/21/2025, 12:37:39 PM