沈む夕日
子供の頃は、夕日の刻にバイバイした。ちょっぴりの寂しさと、どうせまた、明日会える安心感を抱えながら。
大人になると、夕日を意識することも少なくなった。その時間も大抵何かをしているからだろう。
それに、バイバイするのも夕日が沈んでからだ。その日のバイバイの時も、ずっとのバイバイの時も。
夕日ってどんなだったっけ。オレンジ色のゴムボールが地平に溶けていくような。そんな感じだったっけ。
今日は見てみようかな。昔のことを思い出せるかもしれない。できれば楽しい思い出ならいい。
ただ、さっきの天気予報によると夕方は曇りかもしれない。見えなかったら、帰りにサーティワンでオレンジソルベを買おう。爽やかさがいい思い出を運んでくれるかもしれない。
4/7/2024, 10:30:37 PM