シロツメ ナナシ

Open App

『特別な存在』


それはこの世のどこかの
1本の電話


―――

お願いします!!119番ですか!?
主人が血を吐いたんです!病気が悪化して!ずっと大変なんです!!お願いします!早く来てください!!
ごめんね!がんばって!愛してる!愛してるよあなた!だからまだだめ!私をひとりにしないで!私をひとりにしないで!!愛してる!愛してるよ!!苦しいね!まだダメよ!!がんばって!お願い来てください!!

―――


―――テレビ番組のほんの1幕
私の耳にその日ずっと耳に残り

まるでガラスが割れ、
自分の中に残ってるかのような感覚が
頭の中にとてもある


私個人はどちらかといえば
ギスギスしたりひとりが好きと言う
パートナー関係の方々を見聞きしてる
そんな私がこんな会話を聞いた時
最初は信じられない声だった

これが
本気でひとりの人を愛してる人の
声や気持ちなんだと
ある意味ではショックに近かった


漫画やアニメでたまに見るような
愛してる人の言葉や表現というのが
そしてそんな「愛心」というのが
現実にもちゃんと存在するんだという事実を


感情移入した私は
その場で声もなく―――泣いていた


〜シロツメ ナナシ〜

3/24/2026, 8:15:53 AM