YOU

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「キミのことが好きです。僕と付き合ってください」
思い切ってした告白を
「ありがとう。嬉しい」
キミは笑顔で受け入れてくれる。
「夢みたいだ。ずっと好きだったキミと付き合えるなんて」
ニコニコと笑うキミの隣で感動に浸っていると、遠くの方から何やら音が聞こえる。
「ん?何の音だろう?」
徐々に大きくなる音。キミと一緒にいるのに、音が邪魔をしてくる。
「あー、もう、うるさい」
と、怒りを爆発させたところで
「…やっぱり夢か」
目が覚めた。

「たまに恐いのもあるけど、夢はいいよな」
教室の机に座り、友達と話しているキミをそっと見つめる。
「夢では告白をOKしてもらえたけど、現実は、用があるときにしか話したことがない、ただのクラスメイトだもんな」
はぁ。とため息を吐き、机に突っ伏す。
「夢と現実。その差は大きいなぁ」
もう一度キミをちらりと見て、また、ため息を吐くのだった。

12/5/2024, 6:37:02 AM