突然、私にふりかかる冷たい雫。
驚いて少しからだが跳ねてしまったわ。
雨?いいえ、違うわね。
こんなにも空は晴れているのにふるわけないわ。
私、知ってるのよ。雨って、とても痛い時があること。
ねえ、どうしたの?なにかあったの?
そう聞けたらいいのに、私にはすこし難しい。
あなたがそんなだと、なんだか落ち着かないのよ。
……いつになったらやむのかしら。
ほら、私がそばにいてあげる。
いっしょに遊んであげるから、ほら。
いつもみたいに、わらって、やさしく撫でて。
……もうまったく、仕方ないわね。
今日だけは、好きなだけ触っていいわ。
気の済むまで撫でさせてあげる。
ちょっとくらい我慢してあげるから、だからほら、
「泣かないで」2023/12/01
11/30/2023, 3:19:40 PM