#17 突然の君の訪問
今日は朝から天気が良かった。
昔飼っていた猫のタマは
こんな日にはいつも縁側でお昼寝してたっけ。
ふと昔飼っていた猫のことを思い出した。
タマは私が小学生の時に
学校の帰り道に捨てられていた。
まだ小さな子猫だったから捨てられた恐怖で
人を見るととても怯えていた。
だから慣れるまではそっとしておいたら
時間とともに甘えてくるようになってきた。
私が縁側で休んでいると
落ちてくる葉を頑張ってキャッチして
私の膝の上に置いては、枕みたいにしてたな。
なんだか懐かしくなり、
久しぶりに縁側でゆっくりしたくなってきた。
すると心地良い暖かい風がふわりと頬を撫でた。
「心地良い……寝ちゃいそう……」
気がつくと日が落ち始めて、空は赤く染まっていた。
「え、やばっ、もしかして寝てた?!」
立ち上がろうとすると、
膝の上に落ち葉が1枚
そっと置かれていることに気がついた。
「そうか、君もここで昼寝をしていたんだね」
しぐれ
8/28/2024, 1:08:09 PM