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「ねぇ好きだよ」

「あぁ...ありがとう」

「あなたは私と同じ気持ち?」

「同じ気持ちだが付き合えない」

「え?なんで?」

「身分が違うだろ?」

「...そうだね」

ほんとに困ってしまう
俺と彼女は執事と主の関係なのに。


俺は彼女を守ることが仕事

毎日毎日体は鍛えているのに

心は日に日に弱くなっている
彼女に執事以上の気持ちを
持ってしまったからだろうか。

たまに考える。
彼女を守ることが出来なかったら
俺はこの先どうしたらいいのか。

きっと世界には色が無くなるだろう。

そんなことを考えていると俺の名前を呼ぶ彼女がいた。

「ねぇ,街に行きたい。」

「なんで俺と街に行きたかったんですか?」

「最近悲しい顔してるから息抜きに
...迷惑だった?」

「いえ,心配してくれてありがとうございます。」

心が日に日に弱くなっているのは

彼女が俺たちを優しく

ただの駒として使うのではなく

1人の人として見てくれて

誰よりもたくさんの愛を優しさをくれるから。


その代わり俺は
俺の命が尽きるまで彼女を守ることを誓います。





─────『優しさ』

1/27/2023, 10:55:16 PM