祷楓 (いのり かえで)

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『幸せとは』

人によって解釈が違う「幸せ」。
もし視覚化できたとして、その大きさも色もきっと違うのだろう。
でもそんなカラフルな色の幸せなら、ちょっとだけ見てみたいかもしれない。
見ているだけで楽しそうな気がする。

私にとって幸せとは、今日を一日無事に生きること。
昔どこかの本の記述だったかで見たことがある。
皆が皆、当たり前に享受しすぎて忘れがちだが、人は生きていることそのものが奇跡である。
本来、生物は長生きはしない。
だが短い命だからこそ、その一瞬一瞬を命懸けで必死に生きる。生きることに貪欲なその姿はどこか高潔にも感じる。
自然界では、食べ物にありつけずに命を終えるものもあるだろう。仲間を守るために戦って、生を終えるものだっている。
──自然界において、一日生きるほうがよほど難しいのだ。
だからそんな一日という時間をしっかりと生きている人間の命はまさに奇跡と呼ぶにふさわしい。
人々が暮らす平穏な日々はそもそも非日常であり、何かしらのアクシデントが起こるほうが日常である、と。

そうそう、「青い鳥」の童話は知っているかい?
──幸せというのは、案外自分のすぐ近く、そして自分の心の持ちようだ、ということを教えてくれる話だ。
たまには、自身の身近にある幸せを見直してみてはどうだろうか。
普段意識していないところに転がっていたり、あるいはあなたの目の前にあるかもしれないよ?

1/4/2023, 11:03:50 AM