ナギ

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同情

可哀想だから寄り添う。
困っていたら助けになる。
悲しそうだから支えになる。
助ける側からしたらその人のために行動している善意しかないんだろうな。
けど、どうだろう。
困っている側からすると嬉しい事ばかりではない。
寄り添えられると傷つく人も中にいる。
『そうじゃない、そんな言葉はいらない』
そう思う人だっている。

僕はどちら側にも立った人だ。
ひとりで病んで、苦しんで。
悲しくて、怖くて、誰かにそばにいて欲しくて。
けど、誰にもそれが言えなくて。
結局は、ひとりで今もその苦しみに足掻いている。
支える側のような立場になったこともある。
友達が不登校になったことがある。
その時に、なかなか連絡つかなくて。
音信不通で、その人の親もなんでか理由を教えてくれなくて。
心配しかしてなかった。
でも、突然、また学校に来るようになった。
「大丈夫?なんで来なかっただ?」
聞いても聞いても何度も聞いても、答えてくれなかった。
で、僕が最後に言ったとは。
「なんかあったら言えよ」
求められてもいない支え。
勝手に同情して、善人振ろうとした。
今ならそれがわかる。

支えになりたかった。
支えてもらいたかった。
欲が溢れる。
自己満足のために人を巻き込むなんて。
僕にはもう、できないや。

2/20/2024, 11:07:00 AM