私は、ステージの上にいた。
5年前の記憶。とあるコンサートの日に、ソロを任されて、私はそのソロで人を感動させたかった。
だから、沢山練習を重ねて、自分の身も心もズタズタにした。
だからか、本番の日、耳が聞こえなくなった。
急な事だった。今どこを吹いているのか、何を吹いているのかが分からなくなった。
でも、私は今その瞬間にいる。
きっと夢なのだろう。だって、私はもうステージの上に立つことなんてないんだから。
これが夢なら、夢が覚める前に、このソロを吹ききってみせる。
3/20/2024, 11:33:15 AM