「いよいよ、貴方にはこの宣告をする時が来たようです」
と、向こう側に着席している判事と思しき二人のうちのひとりが、そう告げた
こちら側にいる私はどうやらその宣告とやらを受ける立場のようだ
「正直申し上げますと、貴方はこちらのグループでは些かその流れから外れておられるようで、貴方の使われている言語もこちらでは理解する人も少なくなりました
そろそろ、この上のグループへの移籍をご検討されたらいかがでしょうか?
」
要するに、ここでは年齢的にもう厳しいと言いたいらしい
「あちらのグループでは、きっと気の合うお仲間も沢山お出来になるでしょう
ご自分が時代遅れだと感じることも無いはずです」
失礼な!いつ私が時代遅れだと感じたというのか?
私はまだまだ気持ちだけはバリバリ現役のつもりだし、恋のひとつくらいまだまだ楽しみたいと思っているというのに…
実際に恋愛を楽しむことは無いとしても、「人生を知り尽くした大人達の濃厚な恋愛小説」くらいは書きたい気満々だと言うのに、シニアのグループへ移籍しろと?
ここのグループでは、もうお払い箱だと?
そんな憤りの気持ちで反論しよう、という場面で目が覚めた
何とも後味の悪い夢を見たものだ…
日頃潜在的に心のうちにあった思いが、昨夜のお題をいただいてその思いが夢として形になったのだろうか…
そんな時を告げるための夢だったのだろうか…
それとも
そんな思いを跳ね返すくらい情熱的な物語を書く時が来ていることを告げる夢だったのか…
『時を告げる』
9/7/2024, 7:12:09 AM