猫背の犬

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希望に似た暖色に誘われるようにしてここへやってきたんだけど、やっぱりそれは自分が見せていた幻想だったみたいで、気づけば無色の世界に佇んでいた。
僕という存在がこの世界に取り込まれ、無色つまり透明になったとき、あの人の記憶に残る僕も透明になって、その記憶自体がなかったことになってしまうのだろうか。
いや、そもそも思い出されることのない記憶であれば元より無色であるのと同じなんだけど。
僕はきっとあれだ、アホだ。アホに分類されるんだと思う。その理由は言うまでもなく、この期に及んでも自分自身が透明になる云々の心配より、あの人が僕を思い出すのかどうかとかそんな不毛を孕んでいるから。
ところでそこに隠れて僕の心情を盗み聞きしている君はどう思う? よければ君の見解を聞かせてほしいな。

4/18/2026, 12:52:05 PM