「子供の頃は」
田舎の道は日が落ちると
暗くなるのが早くて
電信柱についてる明かりを目指して
駆け足で帰った
私の子供の頃って
世界は何でも面白くて広くて
私が知らないところには何があるのか
考えるとワクワクした
草刈りのあとの緑の匂い
雨が降る前の雲の流れ
遠くでお母さんが呼ぶ声
隣の家の夕飯の匂い
テレビの奥の遠い外国の景色や
知らないおじさんが国会で演説するニュース
みんなで囲むご飯はいつも温かくて騒がしかった
振り返ればあの日から私は毎日なくしたり見つけたり
焦がれたり軽んじたりして
あの日見たかった景色
知らなかった景色
知リたくなかった景色を
生きている
子供の頃に戻りたいって思ったりもするけど
あの頃は親が決めたところへ
手を引かれて
お金を払ってもらって
連れて行ってもらっていた
今は自分で選んで自分の足で行ける
それは大人にならないと行けない世界を
生きてる
かっこいいよな!
私達かっこいいよ!
大人はかっこいい!
6/23/2023, 12:56:37 PM