私の彼は赤毛で、珍しい金色の瞳をしている。しかも金色の中に髪の毛と同じような赤が反射する。
私は彼の瞳を夕陽のような色だと思っていた。
だから、私は夕焼けの空を見ると彼を思い出すし、安心する瞬間がある。
「どうしたの?」
後ろから彼が声をかけてくれたから、私は振り返った。
夕陽を浴びてにっこりと笑う彼を見て、つられて口角が上がる。
「夕陽ってあなたの色だよね」
彼は目を見開いて、きょとんと首を傾げた。
「夕陽?」
「はい、今みたいなたそがれ色、です!!」
私は彼の胸に飛びついた。
おわり
一三八、たそがれ
10/1/2024, 12:43:57 PM