よつば666

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お題『やさしい嘘』

 萌香達は国立大型公園内の花と緑の理想郷(ユートピア)内で開催されている、夏のイルミネーションを見に来ていた。4つのエリア毎にテーマが決まれそれに合わせて木や草花と光で表現していた。2つめの『川と蛍』エリアでポツリと大神は呟いた。

大神「この川に笹の葉で作った船を流すと願いが叶うらしいで」

生徒Aと生徒B、萌香そして船星は目を輝かせエリア内に笹の葉が落ちてないか探した。4人は口にしないが心の中で願い事を呟く。

生徒A(くろと)『金と彼女が欲しい』

生徒B(まるた)『金と親父の漢気じゃんけんからいい加減逃れたい』

船星『萌香(子猫ちゃん)と普通に話せる勇気が欲しい」

萌香『大神君の彼女になりたい』

委員長はデジカメで記念とばかりに写真に収める、勿論萌香達の必死な様子も映していた。真珠星は次のエリア(3つめの)に行こうとしていたしかし大神は真珠星を止める。

大神「君達は笹の葉探さへんの?」

真珠星「私(わたし)の願いのひとつは……もう叶っているのから必要ない」

委員長「私(わたくし)の願いは……笹の葉一つで叶えられるものじゃないの」

真珠星「大神、この場を盛り上げようとしている気持ちは理解出来る。でもそんな生易(なまやさ)しい嘘で私たちは騙されないからな(笑)……ってか何か目的あってイルミネーションに萌香を誘ったんだろ」

真珠星の鋭い感に大神は驚きを隠せなかった。

End

1/25/2025, 5:07:59 AM