心の灯火。そよ風が吹いただけで消えてしまいそうな火。今までずっと抱えてきたそれに、さらに追い討ちをかけられる。
最悪の境遇のなか、それでも生きた。死ぬ気で生きた。
お前は、そんな自分と同じ境遇にありながら、いつまでも燃え続ける心を持っていた。
そして、その火を自分に分け与えてくれた。
始めこそ悔しかった。意地があったから。
でもだんだん、その性格に絆されて、分け与えられるのも悪くない気がしてきて…
違う。お前が分け与えたんじゃない。
自分の心が勝手に燃え上がったんだ。
それに気づいた今、自分はあの人間を生涯愛すると誓った。
【心の灯火】
9/2/2024, 12:23:43 PM