雨に佇む
本を読んでいると、
ふと周りが静かすぎることに気づく。
そして、どこか遠くからカエルの声が。
気になって窓に近づき、カーテンを開けると
空からはポツポツと雫が降っている。
雫はやがて、凍り、そして綺麗な結晶となる。
風は穏やかで、
少しずつ降っては溶けるを繰り返すのをみている。
そしてまた、ポツポツと雫に戻り
静かに降り始めた。
外に出て雨を受ける。
体温は奪われ、感覚が麻痺してくる。
しかし、雨を全身で受けながら目を閉じると
遠い昔の出来事が、
雨のようにポツポツと蘇ってくる。
静かに静かに…
雨の中に佇んでいる…
8/27/2023, 6:58:27 PM