あおいかげ

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終点

終点といえば、昔飲んで帰ってくる夫を指定された駅に迎えに行ったときの事を思い出した。
乗っているはずの電車がついたが、いつになっても夫が降りてこない。心配になって駅員さんに言って、ホームのトイレまで見に行ったが夫は見当たらない。どうしたものかしばらく思案していたら、寝過ごして終点までいってしまったと電話があり、仕方なく迎えに行った。
また、別の時は東京から新幹線で帰ってきて、自宅最寄り駅で降りるつもりが、終点の仙台まで行ってしまったこともあった。
それ以来、飲んだ帰りの電車は、乗り過ごさないように細心の注意をしているらしい。酔いつぶれるまで飲むようなことはなくなった。
もっとも今は、コロナ禍で飲みに行くこともなくなったけれど。

そんな夫ともかれこれ30年、私たちの終点はどちらかが人生の最期を迎えるときか…
今はやりの卒婚?
やはり一人残されるのは寂しいので、出来れば一緒がいい。
そんな事を言うと、俺が先かよ!と言うのがいつものお決まりのやりとりだ。

8/10/2022, 2:57:33 PM