秋の日は釣瓶落としというが、最近は本当に日が暮れるのが早い。
夏の頃は、職場を出るとまだ明るい空を拝めていた。最近は、夕暮れの名残もない空が広がるばかりだ。
紫から紺のグラデーションも美しいと思うが、やはりこの時期は、金色の夕日が無いと物足りなさを感じてしまう。
金色の夕日は、秋から冬にかけて見られる現象だ。
条件は、空気中の水蒸気とチリやホコリなどの不純物が少ないこと。
故に空気が乾燥しやすい秋から冬にかけて見ることが出来る。
金色の夕日は、思い出もあるから一等好きだ。
きっと、思い出フィルターというのがあるのだろう。
記憶の中の夕日は、いつも美しい。
そんな金色の夕日の次に、好きな現象がある。
ブルーモーメント。
空が濃い青で包まれる美しい現象だ。
季節問わず、日の出30分前と日の入り30分後に見られる現象なのだが、綺麗なブルーモーメントを見るためにはいくつかの条件がある。
1.晴れて快晴であること。
2.空気が澄んでいること。(秋から冬が綺麗)
金色の夕日もブルーモーメントも、秋から冬が気象条件的に見やすくかつ美しい。
故にこの時期は、金色の夕日が沈む姿と世界が青のフィルターに包まれるブルーモーメントを堪能しなくてはもったいない。
これからますます日の暮れる時間は、早まっていくだろう。
金色の夕日と青いフィルターの空を早く眺めたい──。
黄昏時をとうに終え、夜の帳が下り始めた空を見る度にそう思ってしまう。
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たそがれ
10/1/2024, 2:21:25 PM