小絲さなこ

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「きっと同じだったから」


あの頃は、何も躊躇わずに言えた「だいすき」
それはきっと、同じ目線だったから。

手を繋ぎたいと思う前に手を繋いでいた。
それはきっと、同じくらいの大きさの手だったから。

中学生になってから、急に伸びた背。
低くなる声。大きく角ばっていった手。
一緒にいるだけで揶揄われた、あの頃。


今は、どうやったら自然なカタチで側にいられるかを、必死になって考えている。



────子供の頃は

6/23/2024, 3:52:33 PM