No.12:誰も知らない秘密
「はぁい、ストップ」
突然、画面上の彼が自分に話し掛けてきた
話し掛けられたこと、自分が認識されていた事に驚いていると、彼が口を開いた
「今、僕達の事話そうとしたでしょ?」
!
「んふふ、驚いたね。ぜーんぶ、僕にはお見通しだよ?」
悪戯っぽく彼が微笑む
「今までは見て見ぬふりしてたけど...今日の題材はだーめ。」
すると、近くに置いていた物語をビリビリに破かれてしまった。
嗚呼、勿体ない...
「このお話の内容は、僕達だけの秘密だからさ」
「あんまり見せたくないし、書かせたくないなぁって思ったんだよ」
そう言うと、彼は出入口の前に立った
「あ、でも...僕達の恋模様を書くのは、これからも許してあげる」
「見せ付けたいからね♪」
今日はそれだけ言いたかったんだ
これからもよろしくね
...とだけ残して、彼は部屋を去ってしまった
部屋に残ったのは、ビリビリに破かれた物語と、自分
......
自分は破かれた物語を拾い上げ、ゴミ箱に捨てた
__...さぁ、次はどんな物語を覗きみようか?
2/7/2025, 11:50:42 AM