死にたい少年と、その相棒

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  /君の目を見詰めると

君の目は大空をそのまま移した色をしている。僕と同じ国で生まれたはずなのに、この国では珍しい色をしている。
僕の目が生きる事を憎んだ、地を這う黒い色なら、君のそれは生きる事を謳歌する自由の青だ。

正反対だから苦手だった。
正反対だから嫌いだった。

生きていたって何も楽しいことなんかないのに、そんなにも必死になる意味が分からない。

けれど、なぜだろう。
いがみ合う時に見詰めた君の目に映る僕は、いつも楽しそうなんだ。
鏡を見たって見ることの出来ない。君の目に映る時だけ見える自分の顔が、とても楽しそうで。
死にたくて仕方がないはずなのに、生きていることを君みたいに楽しんでいるみたいなんだ。

君にしか見せない、僕の顔が映るその目が、やっぱり嫌いだ。

4/6/2023, 11:07:10 AM