「どこ?」
聞こえたのは男の人の声?女の人の声?
若い?年老いている?
怒っている?笑っている?
これはあなたの精神状態を表します。
そんな話を大学の哲学の先生が言っていた。
私はこの先生が嫌いで嫌いで仕方がなかった。
この先生はいわゆるジェンダー論や差別、女性論が専門だった。
私が前時代的な思想に凝り固まった人間のなのかは私自身がどう見られているかによるものだからわからないが、私はそういった視野を持つことが必要だろうと考えて、彼の講義をとったことは事実である。
では、この先生の何が嫌いだったのか。
その理由はひとつ。
正義を盾に、学生をいじめることにたけていたからだ。
この質問にもそれが感じとれるだろう?
ある日、1人の学生が吊るしあげられた。
講義では匿名の質問が募られ、次回の講義の最初でそれに対する返答があった。
「こんなことを書くやつがいるから世の中良くならない!」
質問は前回の家庭における役割の授業の内容において、環境によって例外としてこういったものはないかという、的をいた丁寧なものだった。
先生が声を荒らげたとき、私はこう思った。
どこで、どこの道のプロが、世の中をどの道に良くしようというのか。
3/19/2025, 9:11:40 PM