駅中のエレベーターに乗る時は出来るだけボタンがあるところにいるようにしている。
自分がさっさと降りたいのもあるが、荷物が多い人やベビーカーを押している人が居た時万が一扉が閉まったら......と余計な心配をしてしまうから。
ある時、いつものように入ってすぐボタンのところに立った。
下の階に着き「ドアが開きます」のアナウンスが鳴り、私も開くボタンを押していた。
その時最初に降りたおばあさんがとても鋭い眼差しでこちらを見ながら降りていった。
何かしたかな? と思いつつ皆が降りたのを確認して私も降りた。
視線を前にやると最初に降りたそのおばあさんがまだ立っていて私と目が合うと「さっきはありがとう、助かったわ!」と笑顔でお礼を言って去っていった。
鋭い眼差しは素敵なお礼のためだったのだと分かり、私はとても安堵した。
10/16/2024, 9:00:49 AM