22時17分

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星。

地上に望遠鏡を設置しているから見渡せないのだ。
地上からでは真上の夜空や地平線より上の夜空のみしか見えない。日の沈んだ先の、地平線より下の範囲は、地面に生息している人間ではどうあがいても見えない。何があろうとも。

何があろうとも?
そんなことはない。
望遠鏡を宇宙に飛ばせばいいのだ。地上から打ち上げて宇宙へ。
宇宙開発では、すでにそれをやっている。宇宙望遠鏡と呼ばれる代物がある。ハッブル宇宙望遠鏡。重さ11トンの筒状で、長さは13メートルもある。宇宙にあるので天候による影響を受けない。これが地上のそれとは違った。雲がなくても水蒸気の邪魔はされない。
それを覗く視点は人工衛星。もちろん宇宙船にいる研究者だ。
何も見えない所にピントを合わせ、望遠鏡を覗いてみた。そんな所に星なんてあるわけない。でも、予想に反してそこに星はあった。それも一つではない。無数の星々が散らばっている。
肉眼では見えないというだけだ。光は届かなくても星はある。ということだ。

星の正体は、ただの石ころなのだと。答えは近くにあるように知識は近くをより拡大する。
顕微鏡で微生物をみるように世界をミクロの世界にして、ミカヅキモを探すようなものだ。明るさで判断してはならない。

3/12/2025, 9:44:14 AM