花筏

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【虹の始まりを探して】
シロが死んだ。
理由は単純、老衰だ。
20歳だった。
雨の降る日、シロの骨が火葬場から帰ってきて庭に埋めた。
次の日、友人でシロとも仲が良く、よく遊んでいた太郎が来た。
太郎「よう、遊びに来たぜ。あれ?シロちゃんはどうした。いつもなら尻尾振ってお出迎えしてくれるのに」
僕「シロはもう家にはいないよ。虹の橋を渡ったんだ」
太郎「虹の橋を渡ったから居ない?なら早く追いかけようぜ。今ならまだ虹もはっきり出てる。今から追いかけたらまだ間に合う。早く虹の足元に行こうぜ。まだ橋渡切ってないかもしれないし」
僕「おまえ、意味わかってないの?」
太郎「うちから逃げて虹の橋渡ったんだろ?なら追いかけりゃまだ捕まえられるかもしれねぇじゃねぇか。」
僕「はぁ、こういう時お前の馬鹿さに救われるとはね。いいよ。早く虹の始まりに行こう。」
太郎「おうよ!かっ飛ばすぜ!」







太郎「ところで、虹ってどうやって渡るんだ?ありゃ水蒸気だぜ?」
僕「…」

7/28/2025, 3:30:51 PM