まる子

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ある日夢を見ていた
彼女が微笑む姿を
嬉しそうに手を引く姿を
薄桃色の灯った唇がゆっくりと囁きかける
「大好きよ」と「この先もずっと愛してる」と
頬を赤らめ水滴をポロポロと落として


ある朝ふと夢を見ていた
懐かしい夢だった
彼が楽しそうに嘘をついている
今にも泣き出しそうな顔で淡々と
「ありがとう」「さようなら」
「永遠に愛してる」と
町では警報がなっている
汽車が汽笛をならしている
遠くから響く爆音に向かって
彼は私から背を向ける
最後の日が今でも脳裏に焼き付いている

もし夢を見れていたらあの頃の彼(彼女)と一緒にいられただろうか

なんにも要らない

子供も素敵な旦那も
ただあの頃みたいに永遠にずっと彼女(彼)と過ごしたい

今はいないあの彼(彼女に)

1/13/2024, 5:04:16 PM