飛べない翼…
…
行けないと行かない。
入らないと入れない。
言えないと言わない。
見られないと見たくない。
走れないと走らない。
飛ばないと、飛べない。
全部似ているようで全く違う意味だね。
たぶん人には生まれながらにあると信じている。
背中に透明な翼。
人生で何度も羽ばたいては空まで到達出来ないようになっているんだと思う。
叫びたいような激しい嬉しさを感じる時、舞い上がる気持ち…あれはちょっと翼が開ききって浮いているね。
もう、おしまいだ…過酷で残酷で絶望に打ちひしがれてうつ伏せで背中を丸めて静かに泣く時、羽は固く閉じ心が暴れまくったせいでちょっと、細い羽の芯が折れたかもしれない。
だから、身を引き裂くような悲しみに包まれるんだと思う。
若さから大人になって老年を迎えても、確かに背中にはあるのよね。
もうボロっボロになって羽もきれいに残っていない飛べない翼になってても、大丈夫。
きっと、人生の最期には眩しいばかりの輝く羽をつけたあちらの世界の遣いが、迎えに来てくれるよ。
飛べない翼でも、充分頑張ったねって言ってくれるよ。
目にはみえなくとも…
皆、背中に羽ばたこうとしてきた透明の翼が、あると信じている。
優しく背中を撫でる時、気をつけなくちゃな。
*読んで下さり ありがとうございます*
11/11/2023, 11:07:56 AM