『好きな色』
僕の見る世界には、色が無かった
モノクロの世界で一つだけ色がついてる物がある
花だ、とても綺麗で癒された…
だけど男の僕が花を見ているのは気持ち悪いだろう
だから見るのをやめたモノクロ世界も何もかも…
「お前、目見えてるのか?」
「うん、一応」
「そっか良かったわ」
何も楽しくない世界を眺めて思う
いっそ何も見えなくなれば楽かもしれないと
だけどあいつが笑った顔が見たかった
なんてどうでもいいよな
いつでも笑ってる奴に僕は関係ない
目見えてるのかって聞いた事を後悔した
あいつは悲しそうに「うん」と言った
見たくないものを見るような目で
俺はあいつに笑って欲しかった
小さい頃から一緒のあいつに…
花束を造ってあげたら喜ぶかなって思った
綺麗な花を探した…
あいつに俺が見てる眩しいくらいのカラフルな世界を…
思いつかなかったので過去の物語を…
6/21/2024, 2:36:10 PM