今回のテーマは『小さな命』である。
これから話す内容は残酷な話になる。
私の成人式のために、母親と祖母が私をマネキンとして着付けの練習をしていた。
一通り終わったため、振袖をかけ、椅子で優雅にくつろいでた。しかし、私の平穏は簡単に崩れ落ちたのだ。何故なら、カメムシが一匹私の振袖にくっついていたからだ。カメムシの匂いがすると察知した私は、急いでこの匂いはどこからきているのか突き止めることにした。その結果、奴は私の振袖に止まっていた。このことを早急に祖母に報告した。これが奴にとって悪夢の始まりであった。祖母は奴を見つけた瞬間、『こいつぁ、生まれたばかりの奴だな』といい、ティッシュで包み、潰したのだ。私は驚き、『何故そんなことをしたんだ』と聞いた。祖母は、『そうしないと、戻ってきちゃうからだ』と言った。なんて残酷なんだろうと思った。せめて、苦しまずに逝ってますように。来世ではこの小さな命が幸せになれるようにと、祈った。そして、私はまた椅子に座り、優雅にくつろいでいた。そこでまた、奴の匂いがした。その匂いを辿ると、奴もさっきの奴と同様に、私の振袖に止まっていた。私はテンパって、また祖母を呼んだ。祖母は、『こいつぁ、さっきの奴の双子だな。この綺麗な色は生まれたばかりの色だしな。』と言いながらまたもやティッシュに包み、、。私はまた、心の中で祈った。『どうか、この双子が来世では幸せに過ごせますように』と。私に祖母を止める勇気はなかった。何故なら、虫が苦手だからだ。命を何だと思ってるんだと、思われるかもしれない。どうか許してほしい。
他人にしか頼ることができない私を。
立ち上がることができない私を。
小さな命すら守れない私を。
このことで、私自身が悪魔の存在であることを
再確認した。
この小さな命に祝福を、、
来世では、この小さな命に幸せを、、
私にはこれくらいしかできない。申し訳ない。
2/24/2024, 11:33:45 AM