誰よりも
誰よりも強く有りたいと願っていた。
大切な人を守りたいと思っていた。
だけど 現実は、厳しくて
僕は、負けて倒れてしまった。
僕は、傷だらけになって気を失って
しまった。
気が付いて目を覚ますと君の顔が僕を
覗き込んでいた。
守りたかった君の顔が優しい笑顔を
浮かべて 僕の頭を自分の膝に
乗せて 微笑んでいた。
「大丈夫?」君が僕に言う
僕は、起き上がり
「ごめん」と君に言う
結局 僕は、格好つけてたくせに
君に迷惑を掛けただけだった。
君は、きょとんとして
「何で謝るの?」君は不思議そうに
僕に言う
「僕は、君をあいつらから守る事が出来なかった。 君に迷惑を掛けて....」
すると君は首を横に振って
「守ってくれたよ だって私は、
君のおかげで 怪我一つしてないよ
むしろ君の方がボロボロになって
私のせいでごめんね」
僕は、それこそ首を振って...
「僕がもっと強かったら君に心配を掛けずにあいつらを追い払えたのに...」
君は、そんな僕の手を優しく握って
笑いかける。
「君は、強いよ誰よりも あの場で
勇気を持ってあの人達に立ち向かって
くれた 勝ち 負けなんか関係無い
君は、私のヒーローだよ」
そう言って 君は僕のボロボロの体を
支えてくれて ゆっくりと僕のペースで
僕の家まで僕を送って行ってくれた。
君の優しい言葉が 暖かい笑顔が
いつまでも僕の 脳裏から消えなかった。
2/17/2024, 12:20:38 AM