『終わりは始まり』という。
終わったことはあるけれど、その代わりに始まるものもあると。
終わりと始まりは、対義語である。しかし、始まったものが終わるとまた始めることができる。
このように考えると、それぞれの感情も終わりと始まりがあるのではないかと思う。
例えば、幸せという感情だ。自分にとって苦しくて辛い出来事があり、これまで通りの生活が送れなくなったとする。
「わたしはなにもできない、一歩を踏み出すのが怖い」と人に話す。
こんなわたしの話を聞いて「これはできているんだし、なにもできないことはないよ」と、ノートにまとめながら重い話にも笑顔でそう答えてくれる人。
「あなたの思いつくアイデアは面白いから、それを大切にしてほしい。」といってくれる人。
人がわたしと真剣に向き合って、紡いでくれた言葉にジーンと心が温まる。状況はなにも変わっていないのに、世界がキラキラしてみえる。
この景色は、わたしがこれまで通りの生活を送っていたら見ることのなかった景色だと思う。
これまでの幸せは終わった。しかし、これまでの幸せが終わった後、気がつかないうちに新たな幸せが始まっていた。
わたしは幸せになりたいと思っていたけれど、もう幸せなんだ。もう幸せになっていたんだなと思った。
この世界は、常に変化し続けているけれど、常に終わり、始まっているといえる。
無数にある幸せを見失いそうなときは、次のことを思い出したい。
「幸せは、終わりと始まりを繰り返して、かたちを変えながらわたしのすぐそばにある。」
____終わり、また初まる、_____________________。
3/12/2025, 3:18:01 PM