空鈴 ss

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「ほら!こっちこっち!!」
彼は俺の腕を引いてキラキラとした街へと誘う。
2人で訪れた場所は冬のデートスポット、イルミネーションが輝く街だった。
「ちょっ、おい!」
彼の方が少し力が強いのか、俺か引っ張られる感じになってしまう。
溶け残る雪上を滑るように歩く。
「ほら、見て。」
彼が指さす方を見つめる。そこには月のあかりをもかき消すようにイルミネーションがきらきらと輝いていた。
「うわ、、やべぇなぁ。」
「だろ!!これ見せたかったんだよ!」
そう言って彼は俺と手を絡める。
「お前、最近忙しいじゃん。会えねぇのすげぇ辛かったんだぜ。だから、こうして会えるのめっちゃ嬉しいの。」
くる、と振り返って笑う彼はイルミネーションの明かりよりも輝いていた。
「、、、馬鹿。」
「なっ!?」
彼の肩に頭を預け、彼の大きな手を取って零す。
「俺だって出来ることなら毎日会いたいよ、、。」
そう言って彼の顔を覗く。彼は微笑んで
「何それ。誘ってんの?」
俺に顔を近づけた。
「じゃあ、後で、な?」
俺は静かにその言葉に頷いた。
#冬休み

12/28/2022, 4:35:24 PM