月見茶

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【好きが原動力】

アイツはいつも、横にいる。
言葉で、力で、性別で、複数で。
ありとあらゆる術で彼女を傷つけるのに、手放そうとすらしない。

アイツは、彼女のことは好きじゃない。
アレはただ、嫌っている人間が支配下にいないと駄々をこねる子供だ。
だけど、近づくことすら出来ない。
幾ら子供でも、グレネードや剣を投げ回している状態なら、大人でも手がつけられないどころか死につながる。

⸺だから、一番始めに権力を落としたわ。先祖の功績に縋りついている事を隠して、威張るだけ。この手の手合いは、蹴落とすに限る。
その次に、数。権力から来ている数は、直ぐに離れたけど、何人かは力に捕まっていたから、数の絶対数を減らしたわ。ちょっと大仕事になっちゃったけど、全部アイツの罪になるよう工作したから、張り切っちゃった。
最後に、言葉と性別。言葉は一点で済んだけど、性別だけは元々の構造上そう簡単に変わるものでも無い……なら、気だけでも変えてしまおう。そう考えたから、切ってあげたの。切ったのは、捨てる予定のミキサーにかけてあげたわ、目の前で。

全部無くなったアイツは、とても惨めになったの。お可愛いことですね。
彼女は心の底から笑ってくれたわ。だって彼女、自分の上に立っていた者が蹴落とされて這いつくばる様子が大好きなんだもの。
私は彼女のこと好きよ。好きじゃなかったら、人間に関わっていないもの。

「ありがとう、悪魔ちゃん」

礼を言われる程、凄くもないわ。好きにやってるだけだもの。

3/25/2026, 3:29:55 PM