小林 薫子

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​目には青葉 山ほととぎす 初鰹
​(めにはあおば やまほととぎす はつがつお)
山口素堂(やまぐち そどう)

​この句は、江戸の人々が
 「初夏(五月)に最も価値がある」
 と考えていた三つの要素を贅沢に盛り込んでいます。
 
​目には青葉〈視覚〉
目にまぶしい新緑の美しさ。
 
​山ほととぎす〈聴覚〉
風に乗って聞こえてくる、ほととぎすの鋭くも爽やかな鳴き声。
 
​初鰹〈味覚〉
当時の江戸っ子が「女房を質に入れてでも食え」と言ったほどの人気食材。
 
​これら三つを並べることで、
 **「五月の爽やかな風が、季節の恵みを一気に運んできた」**
 という勢いと喜びを表現しています。 
​この句に「風」という言葉は使われていませんが、実は五月の風そのものを詠んでいると言われています。
 五月の薫風(くんぷう)が、山の瑞々しさと、空の声と、海の幸を同時に連れてきた!
 という、非常にテンポの良い「風の勢い」を感じさせる句なのです。

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 へー。調べると面白い解説だった。なるほどと了解したあと、ふと疑問に思った。そどうさんが今生きてたらどんな句を詠むんだろう。
 視覚、聴覚、味覚の象徴が、季節の風に乗ってやってくる。
 
視覚はー、
 潮干狩りとかこいのぼり、五月晴れとかいいかも。でも今っぽさも欲しいよな。
 目には青葉だからー、手にはスマホとか?

聴覚はー、七音じゃなきゃいけないから
 波のさざめき、園児の笑い、花火の遠鳴り、とかもきれい。うわさ話と、とかちょっと意味深い?
 しずけさや、みたいに逆いってみる?ノイズキャンセルとか。

 味覚はー
初がつお……初がつお……さくらんぼ、ピスタチオ、初ガスト?躍り食い。
 
 とかかなあ。
「ねーあなたー」
「なんだよ」
 彼がめんどくさそうに返事する。
「あなたならどう詠む?」
 

4/30/2026, 4:14:24 AM