教科書をめくっていると、様々な事を思い出す。
必死に覚えようと、蛍光ペンで太字を引いたこと。
授業でちょっとしたハプニングが起こったこと。
友達に貸したら、返ってきたこと。
このしわしわの部分は、泣きじゃくった記憶がある。
理由は分からないけど、悲しかったのかも。
余白に落書きがしてある。
暇すぎて落書きしてたな、今はする暇すらない。
今でも思い出せる記憶がたくさんある。
懐かしいけど、もうお別れか。
売ってもお金にならないし、大量生産されているから遺物にもならない。
経済的に、文化的に、全然価値はない。
けど、ここにつまった思い出は私にとって価値がある。
さようならと思いながら、私は最後のページを閉じる。
紐で縛って、お別れだ。
ありがとう、そして、さようなら。
9/3/2025, 7:06:01 AM