鈴懸ダリア

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正直な所、病に陥ってから、本を読むことも書くことも出来なくなってしまった。

初めて長編小説を書いた時、三次選考まで通過したまでは良かったのだけれど、問題はそこから先である。

双極性障害という実に厄介な病……まるで呪いのような精神を蝕む憎々しい敵が再発したせいで、一文字も書けなくなるどころか、本を読むことや勉強さえも出来なくなったのだ。

三年を経て、ようやく少しずつ回復してきたものの、本を読むこと……昔はあれだけ本の虫だった僕が、非常に苦労している。一ページ読むのだって酷く疲れる。

もういっそ小説を書くことや、小説家を目指すことを諦めようかと何度も思ったけれど、やっぱり諦められないし、何十年かかってもいいから、創作と向き合っていきたいと思う。

もしかしたら、この厄介な病に負けて自殺を選ぶ可能性だってある。実際、何度もそう考えて行動しようとした。

だから、また僕が気が狂う前に。
正気であるうちは、最善を尽くして小説と向き合っていたいと思うのが、正直な気持ちだ。

6/2/2023, 2:43:00 PM